
○「1日コップに8杯の水を飲むべき」に異論がある○
人体の80パーセントは水分なのだから、1日最低でもコップ8杯の水を飲まなくてはいけない。
健康サイトでも美容サイトでも、水を飲む事の必要性や効能は、もはや神話のごとく不動とされてきました。
しかし、アメリカの高名な小児科医アーロン・キャロル博士によると、1日コップ8杯の水を飲む事ができない人が、脱水状態になったり乾燥肌に悩むという事象は真実ではないというのです。
では、そもそも、この説はどのような経緯で登場したのでしょうか。
それはなんと、1945年にアメリカの食品栄養委員会(Food and Nutrition Boar)が提唱したものでした。75年近くたった今も、後生大事に信奉されているわけです。サイエンスの分野は日進月歩、新たな研究結果が毎日のように発表されるこの時代において、水の神話だけは不動であり続けたのです。
キャロル博士は主張します。
「そもそも我々の毎日の食生活の中には、水分を含まない食材のほうが少ない。野菜や果物からもかなりの量の水分を摂取している」
もちろん、水を飲む事は健康に悪いわけではありません。しかし、強迫観念のように無理に水を飲む事はない、と博士は語っているのです。
2016年には、オーストラリアで最も権威のあるモナッシュ大学も、1日8杯の水について反論ともいえる研究を『米国科学アカデミー紀要(Pnas)』に発表し、その非現実性を証明しています。
専門家たちは、水を飲む事を否定しているわけではありません。しかし、それはあくまで、「のどの渇き」という体の欲求に従ってすべき事である、と主張しているのです。
*動画は直接この事について話している動画が見つかりませんでしたので、一般的なインタビュー動画です。詳しくは参照元のリンクをご覧ください。
<参照元>
■東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/83589
■アーロン・キャロル博士の著書(Amazonに飛びます)
『からだと健康の解”体”新書: あなたの常識、科学的には非常識!?』(春秋社)
■ https://www.monash.edu/news/articles/study-challenges-idea-of-mandatory-water-intake
■ https://www.nytimes.com/2015/08/25/upshot/no-you-do-not-have-to-drink-8-glasses-of-water-a-day.html?abt=0002&abg=1&_r=0
■ https://www.monash.edu/news/articles/study-challenges-idea-of-mandatory-water-intake
https://youtu.be/AMak3HSbumU
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